レーシック手術の失敗例、合併症、デメリットを知ろう

レーシック手術は安全な手術ですが、決して「完璧」ではありません。
わずかな失敗例や手術後の合併症も起こりえます。
レーシック手術の危険性を知り、レーシック手術を行う際の眼科医選びの参考になれば幸いです。

レーシックで失敗することはある?危険性はないの?

レーシック手術による失明はありません。
レーシックは眼に直接レーザーを当てて行う手術だと知ると、失敗や危険性が気になると思います。
しかしレーシック手術の失敗による失明はこれまでにはなく、危険性も比較的すくない方法です。
どの手術でも同じですが、特に眼という体の中でも特に大切な器官ですので、手術の方法や手術後のケアなど非常によく考えられて確立された方法ですので危険性は大変低くなっています。
例えば飛行機は全ての乗り物の中でもトップクラスの安全性ですが、これは機体の整備や操縦、運行時の気象状況など非常に気をつかっているため安全性を確立しています。
飛行機はあの巨大な機体が空を飛ぶので危険性が高いように思うかもしれませんが、実際は車よりも安全だといわれます。
例えば車と飛行機で同じ距離を移動した場合、飛行機による死亡者数は車による死亡者数の1/40。車と飛行機に同じ時間乗っている場合、飛行機で事故に合う確立は車の1/5以下と言われています。
この飛行機と同じようにレーシック手術は眼を守るために手術はもちろん、手術前の検査や手術後のケアを慎重に行うことで安全性が高くなっています。

レーシック手術前の適正検査

安全にレーシック手術を行うために事前に眼についてよく検査をし、手術によりなんらかの危険性が生じる場合やレーシック手術は適正ではないと考えられる場合は手術を行わないためレーシックの安全性が高いのです。
言い換えれば、誰でもレーシック手術を行い、視力を回復できるわけではありません。
例えば、角膜の病気がある場合は手術後に視力が低下する恐れがあるので手術には不適応と考えられ、手術は行いません。
またレーシック手術では角膜を削りますが、角膜が薄い場合はレーシックは向かないので行いません。
他にも妊娠中や17歳以下の場合もレーシック手術は行いません。
手術自体は20分程度で終わる簡単なものですが、手術をすれば誰でも視力が回復するというわけではないので、事前に精密な検査を行い、失敗することがないようになっています。

レーシックの失敗例

安全性の高いレーシック手術ですが、日本では1例だけ失敗により角膜移植手術を受けた例があります。
この原因は眼科専門医ではない医師が眼科の常識ではありえないような治療を行ったためで、眼科専門医の下ではこのような事例はありません。
レーシックによる失明などの失敗は絶対にないとは言えませんが、いまのところ失明にいたるような失敗はありません。
しかし手術後の合併症が発症する可能性はあります。
レーシック手術後の合併症の代表例を紹介しているのでそちらも参考にしてください。
レーシックは手術の中でも安全なものですが、実際に手術を行う際ははレーシック手術の経験を多くつんでいる、専門の眼科医を選ぶことが大切になりますし、手術後のケアが必要になることもあるので手術後の対応に問題がない専門医院であることも大切になります。
レーシックの実績が高い眼科医院は、日本で始めてレーシック手術を開始した南青山アイクリニック、 などがあります。
レーシック手術はレーザーなどの道具と眼科医の技術と経験により行われるので、実施例の多いレーシック手術が得意な眼科医を選ぶことが不安を取り除く一番の方法だと思います。

レーシックは将来安心?

アメリカでは年間に100万から150万人もがレーシック手術を受けていることを考えれば、レーシックの安全性の高さがわかると思います。
そのアメリカでレーシック手術を受けた患者を追跡調査したところ、10年後にレーシック手術の副作用と思われる角膜拡張症が見られた人が全体の1%しかないことがわかりました。
レーシック手術は歴史がそれほど長くないため10年後、20年後、さらには30年後にどうなっているのか誰も経験していないことであり残念ながら誰に確かなことはわかりません。
レーシック手術にはこうした将来の不安がありますが、上記の追跡調査から少なくとも10年は問題ないことがわかりました。
アメリカでは1996年からレーシック手術が行われ、1999年には年間100万人がレーシック手術を受けています。
レーシック手術を受けてから10年以上経過している人はすでに100万人以上いますが、現在のところ問題はありません。
しかし極端にいえば50年後はどうなっているのか誰にもわからないため、20年後30年後が心配であればレーシック手術は受けないという選択も考えてみた方がいいかもしれません。

レーシックのデメリットは?

レーシック手術の一番のデメリットは誰でも手術が受けられるわけではない、という点でしょう。
レーシック手術を行う前に眼の精密な検査を行いますが、この際にレーシック手術には向かないと判断された場合は手術を行いません(他の手術法、例えばPRK法などが向いている場合があります)。
他にも手術内容(眼科医の説明が)理解できない場合や妊娠中など、希望者のうち手術に向かないと診断されるケースは約2割にもなります。
レーシック手術前の精密な検査により眼の病気が見つかることもあるそうです。
レーシック手術を受けられるのかどうかは専門の眼科医にしか判断できないので、近所の眼科ではなくレーシック手術を行っている眼科医に相談することが大切です。
デメリットではありませんが老眼を矯正(治す)ことができません。
レーシック手術では近視、遠視、乱視には対応できますが、老化現象でもある老眼には対応できません。
むしろ老眼が強くなる傾向があります(遠くのものがはっきりと見えるようになるので近くのものはレーシック手術前とは変わらないため、相対的に近くのものが見えにくくなり老眼が強くなったように感じる)。
眼科医やアスリートもレーシック手術を行っている
眼の専門家でもある眼科医がレーシック手術を積極的に行っています。
自分自身でレーシック手術を受けて、患者の気持ちを知ろうという医師もいれば、単純に視力をよくするためにレーシック手術をうける眼科医もいます。
これは眼の専門家が見てもレーシック手術が安心できる方法であることを証明しているでしょう。

レーシック手術は多くのアスリートも行っています。

レーシック手術を受けた最も有名なアスリートといったらターガー・ウッズでしょう。
プロゴルファーのタイガーウッズは1999年にレーシック手術を受けています。
それまではコンタクトレンズを使用していましたが、コンタクトレンズでは風の強い日は眼にゴミが入りやすく、プレーに集中できないときもあったそうです。
そんな風の強い日は、プレー前からナーバスになってしまっていたそうです。
しかしレーシック手術後は眼にゴミが入る心配もなく、プレーに集中できるようになり、ボールも大きく見えるよう感じると話しています。
レーシック手術後のタイガー・ウッズの活躍は皆さんもご存知の通りです。
しかしボクシングや格闘技など、顔面にダメージを受けるスポーツの場合、レーシック手術の特徴である「フラップ」が手術後にずれる可能性があるためレーシック手術は行いません。
もしスポーツを行っている場合は手術の適正を見る段階できちんと伝えることも大切です。

レーシック手術の満足度

南青山アイクリニックがアンケート調査を行ったところ、レーシック手術の満足度は92%が満足という結果だったそうです。
100%ではない要因は視力回復の効果が薄かった、視力がよくなりすぎたことです。
南青山アイクリニックの調査では手術前の視力の平均は0.07で、手術後に視力1.0を超えるケースは89%もあったそうです。
このことから、レーシック手術により眼鏡を使わなくなったケースで満足度が高いと考えられます。
理論的にはレーシック手術により視力は4.0程度まで上げることが可能であると考えられていますが、通常はいたずらに視力を上げるのではなく視力が落ちる前の視力に戻ります。
しかし、視力が低下する原因ははっきりと解明されているわけではなく、レーシック手術後にも視力が低下するケースがあります。
もともと視力が弱いほど、手術後に再び視力が弱くなる傾向があります。
レーシック手術後に視力が再び低下する可能性については実際に眼科医に見てもらい、判断を仰ぐのがよいでしょう。

レーシック手術にかかる時間は?

レーシック手術にかかる時間は両眼で20分前後です。
金曜日に手術を行えば、土日は眼を休ませて月曜から出勤できます。
手術後は痛みもなく、他の手術法では必要になる抗生物質点眼もいらないため、レーシックは手術後の手間も少ない方法であると言えます。
もちろん手術前後に入院の必要もありません。
ただし、コンタクトレンズを着用している方がレーシック手術を受ける場合は手術の数週間前からコンタクトレンズの着用をやめる必要があります。
これはコンタクトレンズによる角膜の形状に癖ができているからです。
正確なレーシック手術を行うためにコンタクトレンズの癖を戻すための時間が必要になります。

レーシック手術後の後遺症

後遺症と言うと大げさですが、レーシック手術後にいくつかの症状が見られます。
代表はドライアイです。
ドライアイは涙の分泌が少なくなることでおこるのですが、レーシック手術では角膜の一部を切開するために一時的に神経が切断され、涙の分泌が滞り、ドライアイの症状が現れます。
レーシック手術後のドライアイはだいたい三ヶ月ほどで改善するので、あまり心配はいりません。
あるていどの年齢の方は老眼がはっきりとでるようになります。
稀なケースでは不正乱視の発生やハローとよばれるものがぶれて見えることがあります。
このようにレーシック手術による後遺症はありますが、多くは数ヶ月で治るものであり再手術などはほとんどありません。
しかし、レーシック手術により全く後遺症はないというわけではないので、心配な方はレーシック手術を行っている眼科医でよく相談し、それでも心配であれば受けない、レーシック以外の方法を考えることも大切です。

レーシック手術の合併症にはどんなものがある?

レーシック手術は安全な手術ですが、合併症が発生する可能性はあります。
レーシック手術における合併症は手術中、手術後の要因にわけられますが、いずれにせよ合併症が起こる原因はわかっているので合併症が起こらないように努めています。
しかし体質などにより合併症の起こりやすさも違い、合併症の可能性を完全に排除するまでには至っていません。
レーシック手術の主な合併症は
ぼやける、夜間や暗いところで見え方が変わる、矯正不足・過矯正
などがあります。
・ぼやける
レーシック手術後は全体的にぼやけて見え、その後徐々に見え方が改善するのですが、年齢が高かったり手術前の視力が悪い場合は視力が安定するまでに2ヶ月程度かかる場合があります。
・夜間や暗いところで見え方が変わる
まぶしかったり、暗い場所や夜間に視力の低下を感じることがあります。
ほとんどの場合は半年以内に症状はなくなりますが、半年以上経ってもこの症状が気になるという方もいます。
暗い場所などの見え方の違いは人によって感じ方が異なり、「気になるほどでもない」という人から「少しきになる」と言う人まで様々です。
矯正不足・過矯正
レーシック手術前に目標としていた視力よりも低い、あるいは逆に視力がよくなりすぎるケースがあります。
レーシック手術の技術が向上、経験が多くなったことで矯正不足・過矯正は少なくなり、現在では92%のケースが目標とする視力を得ています。
レーシック手術まえの視力が悪いほど矯正不足・過矯正になりやすいこともわかっており、ある程度は手術前に予測ができます。

レーシックはどこで行ったらいい?

レーシック手術は経験の多い眼科医で行うことがよいでしょう。
最新の設備を所有していることも大切ですが、設備の整備や手術前の検査などもレーシック手術の成功には必要です。
手術自体は機械の性能が高いので手術する人の技術の影響は少ないのですが、手術前の検査や手術後の検査は眼科医の腕の差や知識の差があらわれます。
眼科専門医ではない医師がレーシック手術を行い、手術ミスにより角膜移植手術を受けることになった例があります。
このケースでは眼科専門医では決して行わない、基本的なことがわかっていない専門外の医師が手術を行ったことが原因でした。
また手術前の検査でレーシック手術の適正(レーシック手術を受けても問題がないか)を調べますが、専門外の医師や経験の少ない医師が安全性を優先せずに手術を行うケースもあるのでレーシック手術には経験が豊富な専門の眼科医で行うことが大切です。
手術はもちろんですが、レーシック手術後のケア・診察も視野に入れて眼科医を選ぶことが安全で安心につながります。

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